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【ぶっちゃけトーク保護者たちの本音】双減政策施行後、学習内容の変化①

【ぶっちゃけトーク保護者たちの本音】

双減政策施行後、学習内容の変化①

 中国では2021年7月より小中学生の宿題負担の軽減、塾の学習負担軽減を主な目的とした「双減」政策を決定、同年9月1日より施行されました。子供たちの学習負担と、家計に占める教育費の負担を減らすことで2人目、3人目の子供が生まれる余裕ができ少子高齢化の歯止めに期待がかかる「中国版ゆとり教育」ですが、実際子供たちへの影響はどうなのでしょうか?子供たちを現地校に通わせている日本人保護者に実態と本音をぶつけてもらいました。
※いらすとやを使用


保護者ぶっちゃけトークその①【現地校ってどうですか?】

保護者ぶっちゃけトークその②【宿題アプリ知っていますか?】
保護者ぶっちゃけトーク最終回【現地校に入れて良かったこと】
















Mさん男性。中学3年の長男と小学4年の次男がおり、それぞれ現地校に通っている





Dさん女性。高校2年の長男と中学1年の長女がおり、それぞれ現地校に通っている





司会。返事がない、ただのオタクだ



宿題の量はかなり減りました

司会:双減政策で各学年の学習内容や宿題の量が変わった、と感じることはありますか?

ウチは中学3年生と小学4年生の息子がいますが、特に小学4年生の方が顕著に現れています。後ほど取り消しになってしまいましたが、一時期「学校宿題のない日」が1週間に1回設けられたり、今まで親が子供の宿題が終わっている、もしくは書き取り、リスニングなどがきちんとできているかどうかを確認してサインをしなければいけない、親が手伝わなければいけない前提の宿題がかなりありましたが、それが一切なくなりましたね。宿題のリスニングはありますが、それは先生がMP3で微信に送ってきて子供が自分でするというスタイル。週末や夏休みの宿題もなんとなくだけど3割減という感じです。でも中学3年生の方は高校受験が控えていることもあり、宿題は減っていません。

Mさん

Dさん

うちは中学1年生ですが、小学6年生のころと比べて明らかに宿題の量が減ったなと言う実感はあります。小学校時代はもたもたしているとあっという間に22時を回ることも珍しくなかったですが、今は学校の自習時間を利用すれば、だいたい学校で終わらせて帰って来れる量しか出ていません。ざっくり言って半分ぐらいは減っています。

司会:そんなに減ったんですか?

Dさん

半分と言っても丁度いいぐらいだと思いますよ。小学校のときも自習時間はあったけどそれでも終わらなかったということを考えれば相当量あったんでしょうね。今はそれがないからだいぶ楽になったと思います。

教科書の内容はさほど変わっていませんね。

Mさん

司会:宿題の量が純粋に減ったということですね?

Dさん

以前は指定の複数の問題集が宿題として出されていましたが、今は教科書準拠の副教材がメインでたまにプリントが1枚出る程度です。上の子のときに比べて明らかに減りました。

確かに。双減がはじまる直前は先生が名指しで「副教材はこれを買え」という指図をしてはいけないお触れがありました。

Mさん

Dさん

以前は先生指定の問題集を保護者代表がまとめて購入していましたが、なくなりました。

双減の前は「必ず買う」雰囲気でしたが、双減が実施された以降は買わない家庭も出てきています。

Mさん

Dさん

まったく。宿題として出ないですからね。

「何ページやれ」という指示は先生から出ないです。

Mさん

司会:今の宿題はどんな感じですか?

Dさん

教科書準拠の副教材か教科書の中の問題、ときどきプリントで必要最低限という印象です。

あと「钉钉」というアプリがあるんですけど、そこにオンラインで流れている問題を自分で解いて自分で答え合わせをしています。

Mさん

Dさん

それって自主的にやっていますか?それとも宿題?

それは先生から指示が来ます。宿題用にこのソフトが使用をされる理由は、誰が宿題を終わってまだ誰がまだ手をつけていないかという管理ができたり、動画、ファイル、録音、録画、もしくはミニプログラム等いろいろなかたちで宿題を手配できるからだと思います。

Mさん

钉钉画面。Mさん提供

Dさん

うちはないです。

15分で終わるからそんな大した量じゃないですけど。でもそれはコロナの時期の流れで、ズルズル来ている感じです。コロナ以降オンラインを通じて钉钉から発表される宿題の量がかなり多かったのですが。それが双減の影響を受けて量が減ったという感じではないすね。それを宿題に設定する分にはOKという感じです。

Mさん

Dさん

抜け道っぽいですね。

司会:宿題の量が減ったことでDさんの娘さんの生活環境は変わりましたか?

Dさん

小学校のときと比べて自分の自由な時間があることが明らかに分かります。そこを有意義に使って欲しいというのが、今回の双減の目的だと思うのですよ。そこを有意義に過ごせないと、だったら「勉強漬けのほうがマシ」になってしまうので、そこは親の促し方が問われるなと。ただスマホを見ているだけになってしまうと意味がありません。

ゲームは週に3時間

今回の双減政策の一環として、ゲーム規制も出てきましたが、それって本当にゲームができなくなったんですか?

法律だとオンラインゲームは、金曜日と土曜日と日曜日の3日間の20時から21時の間しか許されていません。例えばマインクラフト※1だったら、世界版と中国版の2種類があるんですが、中国版の方は22時過ぎると接続できなくなるんですよ。

Mさん

※マインクラフト…世界で一番売れているオンラインブロックゲーム。Mさん提供

Dさん

子供によっては大人(例保護者)の身分証を使って金土以外の夜遅くまで遊んでいるケースもあります。まあ、大人も遊びますから…。

いろんなゲームに時間規制があることですね。ここ2年ぐらいで今の中国のオンラインゲームのアプリはすべて実名登録がはじまって、子供の身分証では規定時間が来てしまうと強制的に終わったり課金ができなくなります。保護者の身分証を使えばそういう規制もクリアできてしまうのですが…。

Mさん

Dさん

でも一部のゲームでは大人の身分証+顔認証が必要になっています。保護者がそばにいないと子供も遊べないですが、夜遅いゲームはこっそりやるものだから、保護者が協力的でないと無理です(笑)。

多くの子供も抜け道を知っていて、親の身分証でゲームアプリに登録していますね(笑)。

Mさん

Dさん

子供の身分証だと許された時間以外だとゲーム自体にログインできませんね。エラー画面出ますよ。

司会が子供のころ、高橋名人が「ゲームは1日1時間」と言って各家庭に根付きましたが、中国はそれを上回る厳しさですね…。でもこのゲーム規制ってオンラインがメインだから、スタンドアローン機※のゲームならできてしまいますね。

※いわゆるファミコン、PS、Switchといったゲームソフトで遊べるオフラインゲーム

Dさん

でも中国の家庭でゲーム機を置いている家は多くないですよ。

Switchは少しずつ増えていますけどね。中国は海賊版が出回るためにスタンドアローンゲームが弱いのが実情です。ソフトを出してもすぐ海賊版が出るからソフト屋さんは儲からないためオンラインに進化しているんですよ。オンラインゲームは始めるのは無料。でもダウンロードしたあとはさまざまな面で課金が発生するパターンが多いです。この分野は中国が世界市場で一番ですよ。

Mさん

司会:廃人ゲームですよね。1回課金すると止められなくなる気持は良く分かります。

Mさん:ゲームは中国が世界に勝てるいい産業でしたが、今回の規制でどうなるか読めなくなりましたけど。

Mさん

学習塾の大元は変更ありません

司会:昨年9月から学習塾も禁止になりましたが、実情はどういう状況ですか?ニュースでは進学塾が軒並み閉鎖されていると聞きますが…。Mさんの2人の息子さんは今でも塾に通わせているのですか?

今でも通っていますが、オンライン塾のほうが途中で会社が変わりました。もともと中国の一番規模の大きいオンライン塾でしたが、去年の8月に「国家の双減の影響を受けて、夏休み中の塾を停止します」という通知が突然来ました。最初は「えっ」と思いましたが、ついに本格的に双減がはじまったかという感じがしました。その後週末の塾開催が不可になり、強制的に平日の夜の開催になり、年末には「この塾は今年中を以て国家の双減の影響を受けてなくなります」という通知が来ました。オンライン塾が主催している保護者たちとのグループチャットの中で何通か通知を出したあと、保護者たちの反対もそこまでなく粛々と進んでいった感じです。「あ、終わったね」と皆さん受け入れた感じでした。

Mさん

司会:あっけないものですね。

もちろん、ブランドのある塾なので返金という話題は全然問題なくて、塾として今後続けられるかどうかは政府と掛け合い中なのでもう少々お待ちください、みたいな感じが2〜3カ月ほど続きました。そのあと、元々の塾のブランド使用を止めて別のブランドを立ち上げたという通知が来ました。つまり会社のプラットホームが変わったんです。

Mさん

Dさん

建前的には非営利機構にしか塾経営はやらせないという政策だから非営利団体に生まれ変わったんですが実際は…。

学習塾と保護者のやり取り主にオフライン授業からオンライン授業に変わった、オフライン塾の営業停止など。Mさん提供

冬休みの間はその影響で授業はありませんでしたが、冬休み明けには塾に申し込めますという通知が来ました。実際担当窓口だった先生も授業をする先生も全く同じで殻だけ変わったという感じです。授業料は取られますが、安くなったのかというと15%ぐらい、気持ち安くなった程度です。

Mさん

Dさん

えっ?もっと安いですよ。

それでも1コマあたり100元ですよ。今まで1コマ120元から100元とかそういうケースですね。

Mさん

Dさん

1コマが政策に基づいて30分に短縮された代わりに1単元のコマ数が増えました。でも全体の授業時間がやや減っているので、それも考えると確かに額面通りに安くなったとは言えないですね。

それが非営利なのかどうなのかわかりませんが、文言や使い勝手は全然変わっていません。ただこの数カ月でここまで移行したのはさすがと思いました。

Mさん

Dさん

勉強アプリは表面こそ変わりましたが仕様は前と一緒です。授業の進行やアプリの機能は前のと全部一緒で中身はあまり変わっていません。儲け過ぎちゃいけないということなんですかね。

司会:オフライン塾の授業はどうですか?

オフラインも同じころ通知が来ました。これまでは週末授業でしたが、政策により週末の授業が禁止になり、木曜日、金曜日に鞍替えすることになりました。しかし平日は学校の宿題があり変な時間に移ったことで子どもたちの負担が増えて保護者たちの間でブーイングです。休みの時間に塾に行かせてはダメというお触れだから冬休みはまるまる行っていません。その後オフライン塾から継続できますという売込みはありましたが、いざ再開してみたら内装をガラッと変えて自習室みたくしました。今までの対面形式の授業は今後開けないから、生徒一人ひとりにタブレットを渡し自習の形にして、「分からなかったらオフラインの講師がいるから挙手して聞いてください、ただし先生から話しかけることはしません」、ということになりました。

Mさん

Dさん

意味ないですね。

そうなんですよ。今までの対面形式の塾でも講師がバーッて教えたあと生徒が質問するスタイルなので似ているといえば似ていますが、子供だしこういうオンラインの形の勉強で質問するかというとしにくそうだし、そのような形ならオンライン塾と変わりがないうえに、授業料だけは従来のオフライン塾並みに高いので、辞めました。退会したときの返金はすんなり受け取れました。

Mさん

司会:オンラインの授業も週末は禁止ですか?

Dさん

はい。平日のみですが再放送みたいなこともできるので、平日忙しくその時間帯に授業が見られなくてもいくらでも後で再放送できるんですよ。

司会:オンデマンド形式ですね。

Dさん

授業中質問はできませんが、担任の講師が別にいてWeChatベースでは受け付けてくれます。やろうと思えば全然オンラインで足りてしまいます。

オンライン塾はこれまで主講師と担任の2人体制でしたが、主講師は1回の授業で3000人ほど相手しているので、質問する相手じゃないんです。ここで名物授業をやって、それ以外の各教室で30人ほど受持っている担任が生徒からの質問に対しWeChatを通じてすぐにリアルタイムで受答えしてくれます。週末に変わったところでメイン授業の質問はその主講師に対してするわけでもなく、リアルチムオンラインでも録画オンラインでも品質的にはそこまで変わっていません。

Mさん

Dさん

リアルタイムで例えば主講師が「今の説明分かった?」と聞いて、みんなから分からないと声が上がればもう一度説明してくれる流れにはなるけど、大勢を相手にしているので、そこは適当に切上げて授業の内容を流していくので、もし本当に分からなかったらまた別途担任の先生に聞くという流れです。

司会:従来のやり方をそのまま引き継いでいるわけですね。


のっけからやや脱線気味になった保護者対談。次回は塾での具体的な学習内容についてご紹介します。



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